2025年1月9日木曜日

 【夜明け前拾い読み-2】

旅の途上塩尻の手前あたりの追分宿で見せられ、騒然とした事の重大性を肌で感じた場面です。
以下本文抜粋しました。()内は私の注釈です。
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ある 松代の藩士から 借りて 写し取っ て 置い た という もの で あっ た。 嘉永 六 年 六月 十一 日付 として、 江戸 屋敷 の 方 に いる 人 の 書き送っ た もの で、 黒船 騒ぎ 当時 の 様子 を 伝え た もの で あっ た。
さて、 この たび の 異国 船、 国名 相 尋ね 候 ところ、 北 アメリカ と 申す ところ。 大船 四 艘 着船。 もっとも 船 の 中 より、 朝夕 一 両度 ずつ 大筒 など 打ち放し 申し 候 よし。 町人 並びに 近在 の もの は 賦役 に 遣わさ れ、 海岸 の 人家 も 大方 は うち つぶし て 諸家 様 の お 堅め 場所 となり、 民家 の 者 ども 妻子 を 引き連れ て 立ち退き 候 も あり、 米石日に高く(コメの値段が上がる)、 目 も 当て られ ず。 実に 戦国 の 習い、 是非 も なき 次第に これ あり 候。 八日 の 早暁 に い たり、 御触れ の 文面 左 の 通り。
一、 異国 船 万一 にも 内海 へ 乗り入れ、 非常 の 注進 これ あり 候節 は、 老中 より 八代 洲 河岸 火消し役 へ 相 達し、 同所 にて 平日 の 出火 に 紛れ ざる よう 早鐘 うち 出し 申す べき こと。
一、 右 の 通り、 火消し役 にて 早鐘 うち 出 し 候 節 は、 出火 の 通り 相 心得、 登城 の 道筋 その他 相 堅め 候 よう いたす べき こと。
一、 右 について は、 江戸 場末 まで 早鐘 行き届か ざる 場合 も これ ある べく、 万石 以上 の 面々 において は 早 半鐘 相 鳴らし 申す べき こと。
右 の おもむき、 御用 番 御 老中 よりも 仰せ られ 候。 とりあえず 当地 の あり さ ま 申し上げ 候。 以上。
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